2025/04/12

構造化マークアップの具体的な施策とは？検索エンジンに正しく情報を伝える方法

構造化マークアップ（Schema Markup）は、検索エンジンがコンテンツの意味を正しく理解するために使用するデータ構造のことです。適切に実装することで、リッチリザルト（強調スニペットや星評価の表示など）が検索結果に反映され、クリック率（CTR）やSEO効果の向上が期待できます。

本記事では、構造化マークアップの基本概念から、具体的な実装方法まで詳しく解説していきます。

1 構造化マークアップの基本
2 具体的な構造化マークアップの施策
3 構造化マークアップのチェックと検証
4 まとめ

構造化マークアップの基本

構造化マークアップの仕組み

構造化マークアップは、HTMLに追加される特別なタグやスクリプトを用いて、コンテンツの種類（記事、商品、イベントなど）を検索エンジンに伝える仕組みです。主な記述方法には以下の3つがあります。

JSON-LD（推奨）: ＜script＞タグ内に記述するJavaScriptオブジェクト形式。
Microdata: HTMLタグに直接属性を追加。
RDFa: HTMLタグに埋め込む形式。

GoogleはJSON-LDの使用を推奨しており、記述のしやすさからも一般的になっています。

Googleが推奨する構造化データとは

Googleは、公式ドキュメントで構造化データの適切な使い方を紹介しています

Googleの構造化データガイド

実装の際には、以下の点を考慮することが重要です。

コンテンツに合った適切なSchemaを選択する
Googleがサポートしている構造化データを使用する
必須プロパティを含める
テストツールを使ってエラーをチェックする

具体的な構造化マークアップの施策

記事ページへの適用

ブログ記事やニュース記事に構造化マークアップを施すことで、検索結果での表示が強調され、クリック率向上につながります。

JSON-LDの例（Article Schema）

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Article",
  "headline": "構造化マークアップの基本と実装方法",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "山田太郎"
  },
  "datePublished": "2025-04-02",
  "publisher": {
    "@type": "Organization",
    "name": "SEOメディア"
  }
}

レビュー・評価のマークアップ

レビューサイトや商品ページで「星評価」を検索結果に表示させるには、Review Schemaを適用します。

JSON-LDの例（Review Schema）

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Review",
  "itemReviewed": {
    "@type": "Product",
    "name": "商品名が入ります"
  },
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "田中一郎"
  },
  "reviewRating": {
    "@type": "Rating",
    "ratingValue": "4.5",
    "bestRating": "5"
  }
}

FAQのマークアップ

FAQ（よくある質問）の構造化データを追加することで、検索結果に直接Q&Aが表示される可能性があります。

JSON-LDの例（FAQPage Schema）

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "FAQPage",
  "mainEntity": [
    {
      "@type": "Question",
      "name": "構造化マークアップとは何ですか？",
      "acceptedAnswer": {
        "@type": "Answer",
        "text": "構造化マークアップとは、検索エンジンがコンテンツを理解しやすくするためのHTMLタグやスクリプトです。"
      }
    }
  ]
}

商品ページの構造化

Eコマースサイトでは、Product Schemaを用いることで、価格や在庫状況をリッチリザルトとして表示できます。

JSON-LDの例（Product Schema）

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Product",
  "name": "商品名",
  "image": "https://example.com/product.jpg",
  "description": "商品説明文",
  "brand": {
    "@type": "Brand",
    "name": "ブランド名"
  },
  "offers": {
    "@type": "Offer",
    "priceCurrency": "JPY",
    "price": "49800",
    "availability": "https://schema.org/InStock",
    "url": "https://example.com/product"
  }
}

ローカルビジネスの構造化

店舗情報をGoogle検索やGoogleマップに正しく表示させるために、LocalBusiness Schemaを使用します。

JSON-LDの例（LocalBusiness Schema）

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "LocalBusiness",
  "name": "店舗名など",
  "image": "https://example.com/cafe.jpg",
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "streetAddress": "東京都渋谷区1-2-3",
    "addressLocality": "渋谷区",
    "addressRegion": "東京都",
    "postalCode": "150-0001",
    "addressCountry": "JP"
  },
  "telephone": "+81-3-1234-5678",
  "openingHours": "Mo-Su 08:00-20:00"
}